ファンタジーステークス2026展望|ブライトスクリプトとフェリチタを比較、京都芝1400mの予想ポイント

ファンタジーステークス2026展望|ブライトスクリプトとフェリチタを比較、京都芝1400mの予想ポイント

2026年のファンタジーステークスは、新馬戦の内容が光るブライトスクリプトと、無敗の重賞勝ち馬フェリチタが展望の中心です。京都の芝1400mで鮮やかに勝った新星を取るか、異なる競馬で結果を出してきた実績馬を取るか。予想の入り口から、なかなか悩ませてくれます。

ただし、このレースは有力馬だけを見て終わりにしにくい一戦。過去10年では10番人気以下の馬が延べ7頭、3着以内に入っています。人気馬を軸に考える場合も、相手には距離変更や馬場替わりで持ち味を発揮できそうな馬を拾いたいところです。

今回の舞台は京都芝1400mの右回り・外回り。同じ京都1400mでも内回りの実績とは分けて考え、1200mからの延長組、マイルからの短縮組を比較することが大切です。馬名の華やかさに目を奪われつつも、予想の足元はしっかり固めていきましょう。

まず押さえたい開催条件とレースの焦点

ファンタジーステークス2026の基本条件
項目内容
開催日2026年10月31日(土)
競馬場・レース京都競馬場11R
発走時刻15時45分
格付けGⅢ・第31回
出走条件2歳牝馬・オープン・馬齢
コース芝1400m・右回り・外回り
登録頭数12頭
登録時の負担重量全馬55.0kg

ファンタジーステークスは、12月の阪神ジュベナイルフィリーズへつながる2歳牝馬重賞です。今年も重賞で結果を出した馬と、新馬戦を勝ったばかりの馬が顔を合わせる構図になりました。

予想でまず整理したいのは、実績の高さと、今回の条件に合う可能性を分けること。函館2歳ステークスを勝ったフェリチタには実績があります。一方、ブライトスクリプトには京都芝1400mで見せた走りという、今回へ結び付けやすい材料があります。

さらに、函館でフェリチタと対戦したイモージェンやシグレ、中京2歳ステークスで3着だったビスケットサンドなども登録。単純に「重賞勝ち馬が一番強い」で話が片付かないところが、このレースの面白さです。予想会議の議題は、意外と多めです。

京都芝1400mで重要なのは、距離経験とコース経験の組み合わせ

秋の京都競馬場の芝と、奥へ続く白いラチ
同じ京都芝1400mでも、内回りの実績と外回りへの対応は分けて考える。

ブライトスクリプトは同競馬場・同距離でも内回りから外回りへ

ブライトスクリプトが新馬戦を勝ったのは、京都芝1400mの内回りです。今回も京都で距離も同じですが、ファンタジーステークスは外回り。京都1400mで勝った経験は評価しつつ、今回と完全に同じ舞台の勝利とは扱わないことが比較の出発点になります。

評価したいのは、多頭数の競馬で好位を取り、楽な手応えから抜け出した内容です。距離をこなしただけでなく、流れに乗って勝ち切った点が魅力。新馬戦で示した立ち回りと反応を、外回りの重賞でも発揮できるかが焦点です。

内回りと外回りの違いを意識すると、勝ち時計の1分20秒5も、それだけで今回の着順へ直結させずに使えます。時計は能力を考える材料。そのうえで、位置取りや抜け出すときの余裕まで合わせて見ると、ブライトスクリプトの強みが立体的になります。

1200mからの延長組は、距離だけで評価を下げない

フェリチタは函館2歳ステークスから、1ハロン延長となる一戦に挑みます。ここで押さえたいのが、過去10年の前走1200m組の成績です。4勝、2着5回、3着2回と、距離延長で結果を出した馬がいます。

したがって、「1200mで勝ってきたから1400mでは厳しい」と一括りにする必要はありません。むしろ、短い距離で見せたスピードを、今回の流れのなかでどう使えるかを考えたいところです。

フェリチタは初戦を逃げ切り、函館2歳ステークスでは中団から伸びて勝ちました。前へ行くだけではない競馬ができたことは、延長を考えるうえで心強い材料です。距離が増えたからといって、予想の不安まで自動で増量する必要はありません。

マイルからの短縮組は、前走の位置取りをそのまま当てはめない

レニュアージュは中京のマイル新馬戦を逃げ切って勝ち上がりました。今回は1400mへの距離短縮となります。注目したいのは、前走で逃げたという事実に加え、今回どの位置で運べそうかです。

マイル戦で先頭に立てたことと、1400mでも同じように運べることは別の判断になります。短縮によって自分のリズムを保てるか、ほかの先行馬との並びでどんな競馬になるか。レニュアージュは、この位置取りの検討が評価の中心です。

一方で、シャンデヴァーグは新潟2歳ステークス5着からの参戦。こちらは前走で戦った相手やレース経験を、1400mの流れへどうつなげるかという見方になります。距離変更組でも、それぞれの前走内容に応じて考え方を変えたいところです。

函館の重馬場実績と京都への適性は分けて比較する

函館2歳ステークスは洋芝の重馬場でした。フェリチタはその条件をこなして勝ち、イモージェンが2着、シグレが5着。この着順は直接対決の重要な材料です。

ただ、今回の予想では函館での着順と、京都で持ち味を出せるかの両方を見ます。重い馬場で力強く伸びたフェリチタを評価する一方、シグレには重馬場で良さを出せなかったという見直しの余地があります。

同じレースを走っていても、そこで何を示したかは馬ごとに異なります。フェリチタには対応力、イモージェンには勝ち馬と争った内容、シグレには条件替わりによる巻き返し。それぞれ別の評価材料を持って、京都へ向かうわけです。

有力馬比較はブライトスクリプトとフェリチタから

ブライトスクリプトとフェリチタの異なる走りの強みを表した比較イメージ
ブライトスクリプトは初戦の内容、フェリチタは実績と対応力が比較の軸。
展望の中心となる2頭の比較
比較項目ブライトスクリプトフェリチタ
主な実績京都芝1400m内回りの新馬戦を快勝函館2歳ステークスを含む2連勝
前走で見せた強み好位から楽な手応えで抜け出した中団から伸び、競り合いを制した
今回に向けた材料勝ち時計1分20秒5、1週前追い切りも好時計逃げと中団からの競馬で勝利した対応力
条件の変化京都芝1400mの内回りから外回りへ函館から京都へ、1ハロン延長
予想で重視する点新馬戦のパフォーマンスを重賞で再現できるかレースセンスを京都1400mでも生かせるか

ブライトスクリプトは勝ち方と上昇気配を評価

ブライトスクリプトは、松下武士厩舎の牝馬で父はサートゥルナーリア。新馬戦では好位から鋭く抜け出し、1分20秒5で勝利しました。初戦から走りの中身が伴っていたことが、今回の中心候補と考える理由です。

とくに魅力的なのは、楽な手応えのまま抜け出した点です。勝ったという結果に加え、勝負どころでの反応に評価の軸を置けます。多頭数の競馬で流れに乗れたことも、重賞へ向かううえで注目したい経験です。

調教でも好時計を出しており、実戦ではさらに高いパフォーマンスを見せました。1週前の栗東坂路でも好時計が出ていて、初戦を勝ったあとも上向きの気配があります。新馬戦の内容、同距離の経験、追い切りの動きがそろう点で、展望の軸に据えやすい存在です。

今回考えるべきなのは、外回りへ替わり、重賞経験馬を相手にしたときの走りです。初戦の印象が鮮やかなだけに、その余裕ある競馬をどこまで持ち込めるかを見たいところ。デビュー戦の答案は優秀でも、次の試験はまた別問題。だからこそ楽しみがあります。

フェリチタは重賞実績に加え、競馬の幅が魅力

フェリチタは鈴木孝志厩舎に所属し、父はタワーオブロンドン。初戦を逃げ切り、函館2歳ステークスでは中団から伸びて勝利しました。無傷の3連勝と重賞連勝を狙います。

函館2歳ステークスでは、洋芝の重馬場をこなし、最後の競り合いで力を示しました。馬場への対応と勝負どころでの伸びに加え、初戦とは違う位置取りでも勝てたことが大きな評価材料です。

逃げて勝った馬が次も逃げて勝つのとは異なり、フェリチタはすでに別の形を経験しています。展開に応じて競馬を変えられるレースセンスは、相手が替わる2歳重賞で重視したい長所です。

今回は1ハロン延長ですが、前走1200m組が結果を出しているレース傾向も後押しになります。ブライトスクリプトを初戦のパフォーマンスで評価するなら、フェリチタは実績と対応力で評価する形。両馬を比べる際は、何を強みとして買うのかをはっきりさせると整理しやすくなります。

逆転や相手候補として注目したい馬たち

イモージェンはフェリチタとの再比較が焦点

イモージェンは函館2歳ステークス2着。最後にフェリチタにかわされましたが、勝ち馬と争った内容は今回も評価できます。直接対決の実績があるため、フェリチタとの比較を具体的に進めやすい一頭です。

注目したいのは、舞台が函館から京都に替わることです。前走の着順を出発点にしながら、今回のコースと距離で両馬の走りにどんな違いが出るかを考えます。

フェリチタを高く評価するなら、その相手としてイモージェンも検討したいところ。重賞で勝ち馬と競った経験は、初勝利を挙げたばかりの馬と比較する際にも意味があります。逆転を考える場合は、条件替わりがその根拠になります。

ビスケットサンドは3着の中身と時計の前進に注目

ビスケットサンドは佐藤悠太厩舎の牝馬で、父はマインドユアビスケッツ。初戦を勝ち、2戦目の中京2歳ステークスで3着でした。

前走は最後までしっかり伸びており、持ち時計も詰めています。着順だけを並べると「勝利から3着」ですが、走りの内容には前進がある点を評価したいところです。

最後の伸びと時計の更新を、今回の相手関係に照らして考えるのがポイントになります。派手な肩書きだけに目を向けると、こうした馬は見落としがち。予想では着順の数字だけでなく、ゴールへ向かって何を見せたかにも目を配りたいですね。

シグレは重馬場での5着から見直したい

シグレのスピードを表す、芝を蹴って疾走する馬の脚と馬体のイメージ
シグレは前走着順に加え、初戦のスピードと馬場替わりを評価したい。

シグレは武英智厩舎に所属し、父はトワリングキャンディ。新馬戦を6馬身差で勝ったスピードの持ち主です。

函館2歳ステークスでは1番人気に支持されながら5着。重馬場で良さを出せなかったことを踏まえると、前走の敗戦だけで評価を終える必要はありません。京都コースへの適性を考えながら、初戦で示したスピードを再評価したい存在です。

フェリチタが重馬場で力を示したのに対し、シグレはその条件で力を出し切れなかったという違いがあります。同じ前走を使っていても、今回へ持ち込む評価は変わります。

シグレを見る際は、当日の馬場と先行勢の並びが重要です。持ち味のスピードを生かせる条件なら、巻き返し候補としての魅力が増します。前走着順だけで閉じた予想ノートを、もう一度開きたい一頭です。

レニュアージュは距離短縮後の位置取りを考える

レニュアージュは中京芝1600mの新馬戦を逃げ切って勝ちました。今回は1400mへの短縮となり、レースの流れにどう乗るかが見どころです。

前走の逃げ切りは、自分の形で勝ち切った実績として評価できます。そのうえで、今回は先行力を持つほかの馬との兼ね合いも考えたいところです。

展開予想では、レニュアージュを前で運ぶ候補として意識しつつ、先頭に立つ形だけに決めつけずに検討します。距離短縮によって位置取りがどう変わるかは、レース全体の流れを考えるうえでも大事な論点です。

シャンデヴァーグは新潟2歳ステークス組という切り口

シャンデヴァーグは新潟2歳ステークス5着から臨みます。過去10年のファンタジーステークスで、前走新潟2歳ステークス組は1勝、2着1回、3着1回、着外2回。馬券内率は60%です。

このローテーションは、相手候補を広げるときの有力な着眼点になります。昨年の勝ち馬フェスティバルヒルも、新潟2歳ステークス3着を経て優勝しました。

シャンデヴァーグ自身は前走5着ですが、重賞からこの舞台へ向かう経路には注目できます。人気や目立つ実績に視線が集まるなかで、前走レースのつながりから拾いたい候補です。

登録12頭を一覧で整理

ここで、登録馬をまとめておきましょう。登録時の負担重量は全馬55.0kgでそろっています。今回の比較では、重量差よりも実績、距離経験、コース替わり、脚質などが中心になります。

ファンタジーステークス2026の登録馬
馬名負担重量
イモージェン55.0kg
シグレ55.0kg
シャンデヴァーグ55.0kg
セイウンマイラヴ55.0kg
ツキミ55.0kg
ニクスルーナ55.0kg
バタフライ55.0kg
ビスケットサンド55.0kg
フェリチタ55.0kg
ブライトスクリプト55.0kg
ベニバナ55.0kg
レニュアージュ55.0kg

過去10年の脚質傾向は「勝ち切る力」と「軸の安定感」を分けて読む

過去10年の勝ち馬を脚質で分けると、逃げ・先行が合計5勝、差し・追い込みも合計5勝です。勝利数だけなら、前に行く馬と後ろから運ぶ馬の間に大きな差はありません。

一方、3着以内に入った割合を見ると、逃げ40.0%、先行29.4%、差し20.9%、追い込み17.1%。馬券の軸としての安定感は、前で運べる馬を評価しやすい数字になっています。

過去10年の脚質別馬券内率
逃げ
40.0%
先行
29.4%
差し
20.9%
追い込み
17.1%

この違いは、勝ち馬を探す予想と、3着以内に入る軸を探す予想で使い分けられます。勝ち切る候補を選ぶなら差し馬も十分に対象。一方、安定した位置取りを重視するなら、前へ行ける馬の優先度を上げるという考え方です。

ブライトスクリプトの好位から抜け出した競馬は、この観点から評価できます。フェリチタは逃げと中団からの競馬を経験しており、位置取りの選択肢がある点が強み。レニュアージュは前走の逃げ切りを今回の流れへつなげられるかがポイントになります。

大切なのは、脚質の名前だけで機械的に選ばないことです。先行馬がそろうのか、どの馬が無理なく前へ行けるのかまで考えて、数字を実際の展開に結び付けたいところです。

前走別データは新馬・未勝利組と新潟2歳ステークス組に注目

新馬・未勝利からの参戦馬が合計6勝

過去10年では、新馬戦・未勝利戦から臨んだ馬が合計6勝しています。重賞という看板はあっても、すでに重賞を勝っていることが勝利の条件ではありません。

この傾向は、ブライトスクリプトを評価するうえで重要です。新馬戦を勝ったばかりというキャリアの浅さだけで、重賞実績馬より下に置く必要はありません。初戦で示した能力を、今回の相手関係と条件に照らして考えられます。

同じく、新馬戦から臨むレニュアージュにも目を向けたいところです。ブライトスクリプトとは勝った距離も競馬場も異なるため、同じ初勝利直後の馬でも評価の理由は変わります。

ブライトスクリプトは1400mで好位から抜け出した内容。レニュアージュはマイルで逃げ切った内容。前走のクラスを同じ箱に入れて終わらせず、今回へ持ち込める長所を比べることが大切です。

新潟2歳ステークス組は馬券内率60%

前走新潟2歳ステークス組の成績は、1勝、2着1回、3着1回、着外2回。出走5頭のうち3頭が3着以内に入っています。

今年の登録馬ではシャンデヴァーグが、このローテーションに当たります。個別の能力比較に加えて、重賞を経験してからファンタジーステークスへ向かう経路を評価する材料になります。

昨年は新潟2歳ステークス3着のフェスティバルヒルが優勝しました。マイル重賞を使った経験が、京都1400mでの好走へつながった例として覚えておきたいところです。

新馬戦の鮮烈な勝ち方に引かれる一方で、重賞で勝ち切れなかった馬にも目を向ける。この両方を持っておくと、候補の拾い方が偏りにくくなります。

距離延長組には穴候補を探す手掛かりがある

前走1200m組の成績4勝、2着5回、3着2回、着外41回と回収値を示す図
前走1200m組は過去10年で11頭が3着以内。距離延長も候補選びの入口になる。

前走1200m組は、過去10年で4勝、2着5回、3着2回、着外41回。単勝回収値は291、複勝回収値は154となっています。

この数字が示すのは、距離延長組が人気以上に走った例の存在です。1200mから1400mへの延長は、穴候補を探す際に残しておきたい条件といえます。

さらに、この組の3着以内馬11頭のうち10頭は、前走が夏競馬でした。夏の短距離戦を使ってきた馬を、秋の1400mでどう評価するかは、このレースの大切な検討事項です。

今年のフェリチタは、夏の函館2歳ステークスを勝って臨みます。重賞実績だけでなく、前走からの距離延長という面でも注目できる存在です。イモージェンやシグレも含め、函館組は一頭ずつ前走の内容を確認して比較したいところです。

同じ距離延長でも、フェリチタは中団から伸びた経験、イモージェンは勝ち馬と争った内容、シグレは重馬場からの見直しが判断材料になります。ローテーションの数字を入口に、各馬の走りへ戻る。この往復が、データを予想に生かすコツです。

人気別では1番人気の信頼と、人気薄の出番が同居する

過去10年の1番人気は4勝、2着2回、3着1回で、馬券内率70%。中心候補として検討できる成績です。

一方、10番人気以下からも勝ち馬が2頭出ており、3着以内には延べ7頭が入っています。さらに、直近4年は連続して10番人気以下の馬が3着以内に入りました。

近5年に絞っても、2桁人気馬が2勝し、馬単の万馬券が3回出ています。ファンタジーステークスは、人気馬への一定の信頼と、相手に人気薄が入り込む可能性を両方考えたいレースです。

ここから組み立てるなら、中心馬の評価と相手候補の選別を分ける考え方が合います。ブライトスクリプトやフェリチタを評価しつつ、相手は知名度だけで狭めず、条件替わりや前走内容を理由に広げる形です。

シグレなら馬場替わり、シャンデヴァーグなら新潟2歳ステークスからの参戦、ビスケットサンドなら前走の伸びと時計の前進。それぞれに具体的な買い材料を探します。人気薄というラベルだけでは、予想の根拠として少々薄着です。

枠順と血統は、能力比較に加える判断材料

8枠は過去10年で連対なし

枠順別では、多くの枠からまんべんなく勝ち馬が出ています。そのなかで8枠は0勝、2着0回、3着2回、着外19回という成績です。

人気馬ではアロマデローサが1番人気で10着、カワキタマナレアが1番人気で5着に敗れた例があります。枠順が決まったら、8枠に入った馬は位置取りや展開との関係を丁寧に考えたいところです。

ただし、8枠は枠番号であり、大外の馬番とは区別して見ます。馬の能力に対する評価を軸に、その枠からどんな競馬を組み立てるかを加える使い方が適切です。

血統ではサンデーサイレンス系が6勝

過去10年の血統傾向では、サンデーサイレンス系が6勝を挙げています。勝利数の面で注目できる系統です。

また、サドラーズウェルズ系には人気薄での好走例があります。モズアスコット産駒のモズナナスターは10番人気で2着、ロゴタイプ産駒のシカゴスティングは12番人気で3着でした。

血統は、実績や脚質、距離への対応と重ねて使いたい材料です。穴候補を比較したとき、前走内容に加えて好走例のある系統という後押しがあれば、検討を深める理由になります。

過去10年には阪神での代替開催も含まれる

ファンタジーステークスは京都芝1400m外回りを基本の舞台とし、京都競馬場の改修に伴う2020年から2022年は阪神で行われました。

過去10年の数字はレース全体の傾向として使い、今年の京都への適性は各馬の経験から考えると整理しやすくなります。ブライトスクリプトの京都経験、函館組のコース替わり、レニュアージュの中京からの参戦などを、今年の条件に沿って比べましょう。

昨年の決着に見る、差し脚と人気薄の組み合わせ

2025年は12頭立てで行われ、1番人気のフェスティバルヒルが優勝しました。マーブルパレスが逃げるなか、フェスティバルヒルは中団付近から追走。3コーナーで前が塞がり、位置を下げる場面がありました。

それでも直線でC.デムーロ騎手が追い出すと、末脚を発揮して先行馬を差し切りました。前走の新潟2歳ステークスでも見せていた末脚を、京都でも生かした勝利です。

2着は外から伸びた10番人気のショウナンカリスで、勝ち馬とはクビ差。3着の3番人気メイショウハッケイとはハナ差で、2番人気ブラックチャリスはさらにクビ差の4着でした。

この決着から押さえたいのは、人気馬が勝つ年でも、相手まで人気順には収まらないということ。そして、前で運ぶ馬の馬券内率が高いレースでも、差し脚を持つ馬が勝ち切っていることです。

今年も先行力は重視したい一方、最後まで伸びる脚を見せてきた馬を外したくはありません。ブライトスクリプトの抜け出す反応、フェリチタの中団からの伸び、ビスケットサンドの前走終盤の脚などを、それぞれの位置取りと合わせて比較したいところです。

今年の展開は、前へ行ける馬と控えられる馬の組み合わせに注目

先行する馬と控えて追走する馬の間隔を見渡す、展開考察用のイメージ
先行力と、控えても脚を使える選択肢の両方を比べたい。

今年の登録馬には、新馬戦を逃げ切ったレニュアージュ、初戦で逃げて勝ったフェリチタ、好位から勝ったブライトスクリプトがいます。シグレにもスピードがあります。

ただ、フェリチタは函館2歳ステークスで中団から勝っており、逃げの形に限定されません。この対応力があるため、前走や初戦の位置取りだけを使って、全体のペースを決めつけないことが大切です。

前で無理なく運べる形なら、ブライトスクリプトの好位からの競馬は評価しやすくなります。レニュアージュがどの位置を取るか、シグレが持ち味のスピードをどう使うかも、先行勢の並びを考える要素です。

一方、前の位置を巡る競馬になれば、中団からも脚を使えるフェリチタの幅が生きる場面を考えられます。最後まで伸びたビスケットサンドや、重賞を経験してきたシャンデヴァーグも、展開と合わせて評価したい候補です。

先行できることに加え、先行する以外の選択肢があるか。今年の有力馬比較では、この点が重要です。位置取りを一枚の写真のように固定せず、レース中にどう動けるかまで考えると、各馬の持ち味が見えてきます。

最終的な比較で使いたい判断材料

候補を絞る際は、各馬を同じ物差しで見ると整理しやすくなります。実績だけ、時計だけ、人気だけで決めず、今回の1400mで発揮できる強みを比べましょう。

  • 距離への対応:同距離経験、1200mからの延長、マイルからの短縮を分けて考える。
  • コースの変化:京都内回りから外回りへの変更と、函館・中京・新潟からの競馬場替わりを確認する。
  • 位置取りの幅:逃げや好位で運べるかに加え、控えても脚を使えるかを見る。
  • 前走の中身:着順だけでなく、抜け出したときの余裕、最後の伸び、時計の前進を比べる。
  • 馬場との相性:函館の重馬場で示した内容を、当日の京都の馬場と照らし合わせる。
  • 枠順と人気:位置取りを組み立て、能力評価と人気の関係を検討する。

ブライトスクリプトは、京都1400mでの内容と上昇気配を重視して評価。フェリチタは、無敗の重賞実績と競馬の幅を重視して評価します。この2頭の比較を中心に置くと、ほかの馬を加える理由も整理できます。

イモージェンは直接対決の内容、ビスケットサンドは前走の伸び、シグレは馬場替わりによる見直し、レニュアージュは短縮への対応、シャンデヴァーグは新潟2歳ステークス組という経路。それぞれ違う角度から、中心馬に迫る可能性を検討できます。

暮れのGⅠへ向けて、今年はどんな強さが見えるか

1996年に創設されたファンタジーステークスは、2歳牝馬が暮れの大舞台を目指すうえで重要な一戦です。歴代の勝ち馬には、その後のGⅠ戦線でも活躍した馬が並びます。

ピースオブワールド、ダノンファンタジー、レシステンシアは、このレースの勝利から阪神ジュベナイルフィリーズも制しました。ラインクラフトは翌春に桜花賞とNHKマイルカップを優勝。スイープトウショウやアストンマーチャンも、牡馬を相手にGⅠを勝った名牝です。

今年は、ブライトスクリプトが新馬戦で見せた鮮やかさを重賞へつなげるのか。フェリチタが対応力を発揮し、無傷の3連勝で実績を積み重ねるのか。それとも条件替わりを味方に、別の一頭が主役へ躍り出るのか。

展望の中心はブライトスクリプトとフェリチタ。相手選びは、距離変更とコース替わりで評価を上げられる馬を丁寧に拾う形です。京都芝1400m外回りへの対応と、各馬がどの位置から持ち味を出すかに注目すれば、今年のファンタジーステークスはぐっと見通しやすくなります。レース名は夢いっぱいでも、予想は具体的に。秋の京都で見える、新たなヒロインの走りを楽しみに待ちましょう。