チャレンジカップ2026展望|タガノデュードのG1実績、ジョバンニの安定感、マテンロウゲイルの挑戦を比較

2026年のチャレンジカップは、G1で力を示してきたタガノデュード、重賞で惜敗が続くジョバンニ、日本ダービー5着から復帰するマテンロウゲイルをどう比較するかが予想の中心です。実績を取るか、安定感を取るか、3歳馬の伸びしろに期待するか。予想する側にも、なかなか手ごたえのある「チャレンジ」が待っています。

現時点の展望では、阪神芝2000メートルの大阪杯で4着に入ったタガノデュードを軸に考え、同距離で安定した成績を残すジョバンニ、世代上位の実績を持つマテンロウゲイルを有力候補として比較したいところです。さらに、昨年2着のグランヴィノス、3連勝中のマリアイリダータ、中山金杯勝ち馬カラマティアノスも加わり、見どころは十分あります。

ただし、今年はハンデ戦。実績だけで序列を固めるよりも、負担重量、枠順、脚を使い始める位置を重ねて考えると、それぞれの勝ち筋が見えてきます。まずは注目馬の根拠を整理し、そのあとにコースと過去の傾向をつなげていきましょう。

画像はAIで生成されたイメージです。

9月12日の阪神芝2000メートルで問われるもの

第77回チャレンジカップは、2026年9月12日に阪神競馬場で行われるG3です。舞台は芝2000メートルの内回りコース。3歳以上の馬によるハンデ戦で、秋の中距離路線を考えるうえでも注目したい一戦になります。

2026年チャレンジカップの基本条件
項目内容
開催日2026年9月12日
競馬場・レース阪神競馬場・11R
格付けG3
コース芝2000メートル・内回り
出走条件3歳以上オープン・国際・特指
負担重量ハンデ
特別登録19頭
1着賞金4300万円

チャレンジカップは2025年から9月開催のハンデ戦となっています。以前の12月開催、別定戦だった時期と比べると、出走馬の臨戦過程も、負担重量をどう評価するかも変わります。過去の好走傾向を使う際は、現在の条件に合う部分を拾うことが大切です。

今年の登録馬には、G1で上位争いを経験した馬、重賞初制覇を目指す馬、条件クラスから勢いよく上がってきた馬がいます。全員を同じ物差しで測ろうとすると、定規が少し忙しくなります。実績の水準と、今回の条件で力を出せるかを分けて比べると整理しやすくなります。

有力馬を比較すると、評価の軸はそれぞれ違う

まず押さえたいのは、同じ「有力馬」でも推せる理由が異なることです。タガノデュードは強敵相手の実績、ジョバンニは2000メートルでの安定感、マテンロウゲイルは3歳世代で示した能力が中心になります。

主な注目馬の比較
馬名評価したい材料今回の焦点
タガノデュード小倉大賞典勝ち、大阪杯4着、宝塚記念5着G1で示した地力を、秋初戦のG3で発揮できるか
ジョバンニ金鯱賞2着、小倉記念2着、芝2000メートルで安定重賞での惜敗を初タイトルにつなげられるか
マテンロウゲイル日本ダービー5着、京成杯2着復帰戦と初の古馬混合戦に対応できるか
グランヴィノス昨年のチャレンジカップ2着同じレースで示した実績を初タイトルに結びつけられるか
マリアイリダータ目下3連勝連勝の勢いが重賞の相手にも通用するか
カラマティアノス中山金杯勝ち、中山記念2着近2走から巻き返せるか

この比較では、タガノデュードを中心候補とする理由が分かりやすいでしょう。同じ阪神芝2000メートルのG1で4着という実績は、舞台への対応力を考えるうえで具体的です。一方、ジョバンニには重賞で繰り返し勝ち負けに加わってきた強みがあり、勝利に近いところで走り続けている点を評価できます。

マテンロウゲイルには、その2頭とは違う魅力があります。古馬と比べた成績の積み重ねよりも、ダービー5着という世代上位の能力がどこまで届くか。経験の豊富さで選ぶ予想と、新たな対戦での上昇を見込む予想で、評価が分かれそうです。

タガノデュードは同舞台のG1実績を重視したい

春の大舞台で積んだ経験が、今回の比較材料になる

タガノデュードは、宮徹厩舎に所属する5歳牡馬で、父はヤマカツエース。今年の小倉大賞典で重賞初制覇を果たすと、大阪杯4着、天皇賞・春6着、宝塚記念5着と、春のG1を続けて走りました。

特に重視したいのは大阪杯です。今回と同じ阪神芝2000メートルで4着に入り、クロワデュノールとの差は0秒3でした。コースへの適性を想像だけで補わず、実際の競走成績から評価できるのは大きな強みです。

大阪杯ではコーナーで追い上げ、直線でも脚色を維持しました。阪神の内回りは、最後の直線だけで勝負が完結するコースではありません。曲がりながら進出し、そこからもうひと踏ん張りする走りができたことは、今回の展望につながります。

宝塚記念では、レース直前の大雨の影響を受けた馬場で、4コーナー16番手から脚を伸ばして5着。上位4頭とは差がついたものの、後方から最後まで走り切った点には地力が表れています。大阪杯と宝塚記念の両方で掲示板に入った実績は、今回のG3で比較する際の有力な根拠です。

1週前追い切りには秋初戦へ向けた動き

栗東CWコースで単走し、終いを伸ばすタガノデュードの調教イメージ
春のG1実績と合わせて、秋初戦へ向けた動きも評価材料に。

9月2日の1週前追い切りは、栗東のCWコースで単走。一杯に追われて6ハロン83秒8、ラスト1ハロン11秒3を記録しました。終いを伸ばす内容で、秋の始動戦に向けた動きがうかがえます。

調教時計は、実戦で示してきた能力と組み合わせると評価しやすくなります。タガノデュードの場合は、春のG1実績が土台にあり、そのうえで復帰へ向けた追い切りが進んでいるという順番です。時計だけが一人で先にゴールしてしまわないよう、競走成績とセットで見たいところです。

今年は小倉大賞典に続く2つ目のタイトルを目指す立場。秋に再びG1戦線へ進むうえでも、ここで賞金を加算できるかは大きな意味を持ちます。春の充実ぶりを重賞勝利という形に変えられるかが見どころです。

後方から動く競馬とハンデが評価の分かれ目

タガノデュードの展望では、末脚の質だけでなく、どの位置から動き始められるかが重要です。後方からの競馬になりやすいため、前の馬が余力を残す流れでは、追い上げに必要な仕事が増えます。

小倉大賞典や大阪杯のように、コーナーから進出して直線につなげられるなら魅力が増します。一方、前との差が大きいまま直線を迎える形では、阪神内回りの短めの直線が課題になります。見るべきは最後の脚だけでなく、その脚を使える位置へ運べるかです。

昨年のチャレンジカップは54キロで8着でした。今年はその後に重賞を勝ち、G1でも実績を重ねています。昨年の着順だけで評価を下げるより、成長した分と今回背負うハンデの釣り合いを考えるのが自然でしょう。

ジョバンニは2000メートルの安定感と惜敗の中身が魅力

重賞タイトルに届いていなくても、能力の裏づけはある

4歳馬ジョバンニは、強い相手がそろう世代で健闘を続けてきました。3歳時には若葉ステークスを勝ち、G1のホープフルステークスで2着、皐月賞でも不利を受けながら4着。タイトルの数だけでは測りにくい実力を持つ馬です。

今年は金鯱賞で2着に入り、香港のクイーンエリザベス2世カップでは5着。その後、小倉記念でも2着となりました。舞台を変えても重賞で上位争いを続けている点が、今回の評価の基礎になります。

芝2000メートルの成績は1着1回、2着5回、3着0回、着外2回。2着の多さからは、この距離で繰り返し力を発揮していることが読み取れます。一方で、勝ち切るためにあと何が必要かを考える余地もあります。予想する側としては、ここがいちばん悩ましく、いちばん面白いところです。

小倉記念2着は負担重量と枠を合わせて見たい

前走の小倉記念でジョバンニが背負ったのは、トップハンデの57.5キロでした。8枠からの競馬で2着。対して勝ったゼンダンハヤブサは1枠から出走し、負担重量は52キロでした。

この比較から重視したいのは、ジョバンニが重い負担重量でも上位に来たことです。着順だけなら「また2着」ですが、その2着に至る条件を重ねると評価は変わります。ハンデ戦で能力を発揮した経験として、今回につながる内容と考えられます。

もっとも、前走の斤量差や枠の違いを、そのまま今回の勝敗に置き換えるわけではありません。今回もどの程度の負担を背負い、どの位置で運べるかが重要です。小倉記念は能力を評価する根拠にして、チャレンジカップの条件に改めて当てはめたいところです。

松山弘平騎手との想定で、立ち回りにも注目

ジョバンニの騎乗は松山弘平騎手が想定されています。継続して重賞で力を示してきた馬だけに、阪神の内回りで流れに乗り、勝負どころでスムーズに動けるかが焦点になります。

今回の比較では、ジョバンニを「安定した走りを期待する候補」として評価しやすいでしょう。タガノデュードの同舞台G1実績に対し、こちらは2000メートルでの好走の積み重ねが強みです。どちらを上に取るかは、地力の高さと再現性のどちらを重く見るかで変わります。

初重賞への期待には、惜しい競馬が続いてきた背景があります。ただ、「そろそろ順番」という気持ちだけで印を上げず、小倉記念の負担重量や距離実績まで確認すると、応援と予想がしっかりつながります。

マテンロウゲイルはダービー5着の力を古馬相手に試す

2000メートルでの成績が距離短縮を支える

マテンロウゲイルは、日本ダービー5着以来の復帰戦を迎える3歳馬です。芝2000メートルでは1着2回、2着2回、3着0回、着外1回。今回の距離で好走を重ねていることが、評価の出発点になります。

京成杯では3番手で進め、勝ったグリーンエナジーと同タイムの2着でした。前めの位置で競馬を組み立て、最後まで上位争いに加わった内容は、内回りコースでの立ち回りを考える際に参考になります。

前走の日本ダービーでは1枠2番から発走し、5番手付近で流れに乗りました。直線では内から再び脚を伸ばし、世代の上位馬を相手に5着。最後は外から来た馬に先着されましたが、大舞台で力を示した一戦でした。

今回はダービーから2000メートルへ距離を短縮します。この距離での実績があるため、短縮という条件だけを期待材料にする必要はありません。実際に好走してきた距離へ戻ることと、ダービーで示した能力を合わせて評価できます。

復帰戦と初の古馬混合戦が重なる

今回のマテンロウゲイルは、同世代との競走から古馬との対戦へ進みます。ダービー5着という実績は魅力ですが、相手にはG1や古馬重賞を経験してきた馬がいます。3歳世代で示した力が、異なる相手関係でどの位置に来るかが最大の見どころです。

また、復帰戦としての仕上がりも重要になります。春の能力を評価することと、今回その能力を出せる状態にあるかを見ることは、別々に考えたいポイントです。成長への期待を持ちながら、当日の気配や負担重量を重ねて判断したい一頭です。

騎乗は横山和生騎手が想定されています。京成杯やダービーで見せた立ち回りを、阪神芝2000メートルでも生かせるか。前めで折り合い、コーナーからの加速に対応できれば、古馬相手でも楽しみが広がります。

タガノデュードやジョバンニと比べたとき、マテンロウゲイルは古馬重賞での実績の厚みよりも、世代上位の能力と距離適性に期待する候補です。この違いを理解しておくと、3頭の評価を無理に同じ理由で並べずに済みます。

グランヴィノス、マリアイリダータ、カラマティアノスも圏内へ

グランヴィノスは昨年2着の経験が具体的な強み

グランヴィノスは、昨年のチャレンジカップで2着に入った馬です。今年は初タイトルを狙います。佐々木主浩オーナーの所有馬で、良血馬としても注目を集めますが、今回の予想でまず重視したいのは同じレースで結果を残した経験です。

昨年は、現在と同じ9月のハンデ戦として行われました。そのレースで2着だったことは、開催時期や舞台への対応を考えるうえで分かりやすい材料です。血統への期待と、実戦で示した適性の両方が話題になりますが、比較の土台に置きたいのは後者です。

タガノデュードが別のG1を通して示した阪神適性を評価されるなら、グランヴィノスはチャレンジカップそのものの実績で対抗する形になります。今年の相手と負担重量の組み合わせで、昨年の好走をどこまで再現できるかに注目です。

マリアイリダータは3連勝の勢いをどう評価するか

マリアイリダータは目下3連勝で参戦を予定しています。すでに重賞で成績を残している馬とは異なり、勝ち上がる過程の勢いを評価したい存在です。想定騎手は坂井瑠星騎手です。

連勝馬の魅力は、勝つ形を続けて示していることにあります。一方、今回はG1好走馬や重賞勝ち馬との対戦。ここまでの勢いを評価しつつ、相手の水準が上がったときに同じように走れるかが焦点になります。

ジョバンニとの比較は対照的です。ジョバンニは重賞で惜敗を重ね、マリアイリダータは連勝を重ねています。着順の数字だけなら連勝馬が華やかですが、競ってきた相手まで含めて見ると、予想にはもう一段の比較が必要です。連勝の勢いと重賞実績がぶつかる場面として楽しめます。

カラマティアノスは年明けの好走を取り戻せるか

カラマティアノスは、今年の中山金杯を勝ち、中山記念でも2着に入りました。その後のエプソムカップ、七夕賞では結果が振るわず、今回は巻き返しを目指す一戦です。

評価の分かれ目は、直近2走を重く見るか、年明けに示した重賞での力を重く見るかです。近走成績だけに目を向けると評価を下げたくなりますが、重賞を勝ち、続く重賞でも2着だった能力は比較材料として残ります。

騎乗はC.ルメール騎手が想定されています。今回の相手関係でも、年明けのような力を発揮できれば上位争いを考えたい馬です。タガノデュードやジョバンニを中心に組み立てる場合も、巻き返し候補として視野に入れておくと、比較の幅が広がります。

阪神内回りは「どれだけ速いか」に加え「いつ動くか」が大事

スタート直後の坂で、序盤は落ち着きやすい

阪神芝2000メートルは、スタンド前の直線からスタートします。最初の1コーナーまでの距離は325メートルで、発走して間もなく急な上り坂を通過します。この形状から、序盤はペースが上がりにくいコースです。

序盤が落ち着けば、前で運ぶ馬は余力を残しやすくなります。その場合、後方の馬は最後の直線に入るまでに、前との差をどう縮めるかが重要になります。直線に向いてから全力を出しても、前も同じように加速できる状況では簡単に届きません。

マテンロウゲイルのように前めで運んだ実績のある馬は、そうした流れでの立ち回りが注目されます。一方、タガノデュードはコーナーから追い上げられるかが焦点です。コースの特徴を各馬の走り方とつなげると、展望が具体的になります。

3~4コーナーから続く加速に対応できるか

芝のコーナーで前の馬群へ外から近づく後続馬のイメージ
勝負どころは直線の手前。コーナーから脚を使い続けられるかが焦点。

3~4コーナーの間にはラスト3ハロンの標識があり、差し馬や追い込み馬はこのあたりから進出を始めます。勝負どころで加速し、コーナーを回りながら位置を上げ、直線へつなぐ能力が求められます。

そのため、最後の一瞬だけ鋭く伸びる力に加えて、良い脚を長く使えることが重要です。タガノデュードが大阪杯で見せたコーナーからの追い上げは、この観点で評価できます。ジョバンニやマテンロウゲイルも、流れが速くなる地点で置かれずに動けるかを見たいところです。

ここでは騎手の判断と馬の反応がかみ合うかも見どころになります。早く動けばいいという単純な話ではなく、残す脚と前との差のバランスが必要です。予想する側が画面の前で「今だ」と言うのは簡単ですが、実戦ではその一拍が難しいのでしょう。

最後の坂まで脚を保つ持続力が必要

阪神の内回りは直線が長くなく、ゴール前には再び急坂が待っています。芝2000メートルでは坂を2度上るため、スピードだけでなく、スタミナやパワーも問われます。

前で運ぶ馬は、コーナーからのペースアップを受けて最後まで踏ん張れるか。後ろから運ぶ馬は、追い上げに脚を使ったあとで坂を越えられるか。同じコースでも、位置取りによって必要になる仕事が違います。

今回の有力馬を比べるときも、「末脚がある」「先行できる」で止めず、その長所を最後の坂まで維持できるかを考えたいところです。大阪杯での持続力、2000メートルでの安定感、昨年の同レース実績は、それぞれこの問いに答える材料になります。

過去の傾向は、今年のハンデ戦に合う形で使う

昨年は上位人気が掲示板を占めた

2025年のチャレンジカップは、2番人気のオールナットが優勝しました。また、掲示板に入った5頭は、すべて1~5番人気の馬でした。ハンデ戦へ変わった最初の年も、上位人気馬が結果を残した形です。

今年も実績馬が複数そろうだけに、人気のある馬を最初から嫌う必要はなさそうです。まず能力と適性を評価し、その評価と人気がどの程度一致するかを見たいところ。ハンデ戦という言葉だけで波乱を決め打ちすると、有力馬の実績を見落としやすくなります。

一方で、人気は各馬の今回の評価を映すものです。昨年の人気順を今年の馬へそのまま当てはめず、負担重量や枠順まで含めて考えると、評価する理由が明確になります。

阪神で崩れていない馬は注目材料になる

2017~2025年のうち、京都開催だった2024年を除く阪神芝2000メートルの8開催では、勝ち馬8頭中6頭が阪神の芝レースで複勝率100%でした。阪神で繰り返し好走してきた実績は、このレースを考えるうえで注目したい要素です。

今年の登録馬で阪神芝の複勝率100%に該当するのは、ジーティーアダマン、ジョバンニ、センツブラッド、マテンロウゲイルです。ジョバンニとマテンロウゲイルは、2000メートルの成績に加え、競馬場との相性という面でも評価材料があります。

この傾向は、個々の好走内容と重ねると使いやすくなります。阪神での成績を入口にして、今回の距離でどう走ってきたか、どんな相手と競ってきたかへ進むと、数字とレース内容を結びつけられます。

距離短縮組は、前走の内容まで比べたい

過去9年の傾向では、前走から距離を短縮して臨む馬が、同距離や距離延長の組より好走率で上回っています。今年の注目馬では、宝塚記念から臨むタガノデュード、日本ダービーから臨むマテンロウゲイルが該当します。関ケ原ステークスを勝ったミッキーゴールドも距離短縮組です。

タガノデュードとマテンロウゲイルは、どちらも前走がG1の5着です。ただし、その意味は同じではありません。タガノデュードは古馬のG1で地力を示し、マテンロウゲイルは3歳世代の頂点を争うレースで力を示しました。同じ着順を入り口に、相手関係まで比べるのがポイントです。

さらに、両馬には今回の2000メートルで評価できる実績があります。距離短縮という傾向と、実際の距離適性が重なるため、単なるデータ上の該当馬よりも展望に結びつけやすくなります。

血統は実績を補う比較材料に

過去9年では、父方キングカメハメハ系の成績が1着2回、2着4回、3着1回、着外8回となっています。今年の登録馬にも該当馬が複数おり、タガノデュードの父ヤマカツエース、カラマティアノスの父レイデオロ、マリアイリダータの父ドゥラメンテが挙げられます。

このほか、ガイアメンテ、ジーティーアダマン、ジーティーダーリン、センツブラッドも父方キングカメハメハ系に該当します。候補が多いからこそ、血統だけで評価を決めるより、距離実績や阪神での走りを補う材料として使うと整理しやすいでしょう。

例えばタガノデュードなら、同舞台の大阪杯4着という具体的な実績が主で、血統傾向はそれを補う位置づけです。予想の根拠に主役と脇役を作ると、項目が増えても判断が散らかりにくくなります。

枠順とハンデで、各馬の評価をどう動かすか

芝コースの発走ゲートを低い位置から斜めに見上げた情景
枠順は、その馬が運びたい位置や動き方と合わせて評価する。

有力馬の能力を比較したら、次は実際にどんな競馬をしやすいかを考えます。ハンデ、枠順、想定される位置取りは、別々のチェック項目に見えて、レースではつながっています。

有力候補の評価を詰めるポイント
馬名確認したい条件展望へのつながり
タガノデュード負担重量、追い上げを始められる位置春のG1で示した持続力を使い切れるか
ジョバンニ負担重量、ロスを抑えられる枠と立ち回り2000メートルでの安定感を勝利へつなげられるか
マテンロウゲイル復帰戦の気配、負担重量、序盤の位置取り世代上位の能力を古馬相手に発揮できるか
グランヴィノス今年の負担重量と相手関係昨年2着の走りを再現できるか
マリアイリダータ負担重量、重賞の流れへの対応連勝中の勢いを相手強化後も維持できるか
カラマティアノス近走からの気配の変化、運びやすい位置取り年明けの重賞好走時の力を取り戻せるか

内回りでは、外を回る距離のロスが勝負に影響します。過去9年では馬番13~15番から出走した9頭がすべて4着以下でした。昨年も13番から出たサブマリーナが、3番人気で4着となっています。外めの馬番に入った馬は、能力に加えて、どうロスを抑えるかまで見たいところです。

一方、内の枠なら何でも有利というわけでもありません。過去9年の1~2枠から勝ち馬は出ていません。内を通れる利点と、勝負どころでスムーズに動けるかは別の問題になります。枠番だけで結論を出さず、その馬の走り方に合う配置かを考えることが大切です。

ジョバンニなら、小倉記念で重いハンデと外枠を経験したことを比較の基準にできます。タガノデュードなら、後方から進出する際に必要な距離と負担を意識したいところ。マテンロウゲイルなら、前めで流れに乗れる位置を取れるかが展望につながります。

想定される流れから、それぞれの勝ち筋を考える

序盤が落ち着けば、位置取りの価値が高まる

コース形状どおり序盤が落ち着く流れなら、前めで余力を残せる馬に注目したいところです。マテンロウゲイルは京成杯やダービーで前めに位置した経験があり、その立ち回りを生かせるかが見どころになります。

ジョバンニも、勝負どころで前との差を大きくしすぎずに運べれば、2000メートルでの安定感を発揮しやすくなると考えられます。末脚の比較だけでなく、加速が始まったときにどこにいるかが大事です。

タガノデュードにとっては、直線まで待ちすぎない形を取れるかが焦点になります。大阪杯のようにコーナーから差を詰められるなら、後方からでも勝負に加わる道筋があります。序盤の位置だけで判断せず、向正面から3~4コーナーへの動きまで見たい馬です。

早めにペースが上がれば、長く脚を使える力を評価

勝負どころから早めにペースが上がる流れでは、最後まで脚を持続できる馬の価値が高まります。この形なら、G1でコーナーから追い上げ、直線でも踏ん張ったタガノデュードの実績が評価材料になります。

ジョバンニは2000メートルで重賞好走を重ねており、相手が動いたところで対応できるかがポイント。マテンロウゲイルは、古馬の持続力勝負に加わったときに、最後の坂まで余力を保てるかが問われます。

グランヴィノスには昨年のレースで2着に入った経験があり、同じ舞台での競馬を評価できます。マリアイリダータは、重賞の流れの中でも連勝時の力を発揮できるか。カラマティアノスは、年明けに見せた上位争いの走りを取り戻せるか。それぞれに違う見どころがあります。

予想の中心はタガノデュード、相手比較は安定感と成長力

今回のチャレンジカップは、同じ阪神芝2000メートルの大阪杯4着を重視して、タガノデュードを中心候補に置くのが現時点の見立てです。春のG1で積んだ実績、コーナーから追い上げられる走り、秋初戦へ向けた追い切りが評価の根拠になります。

ジョバンニは、2000メートルでの安定感と、小倉記念でトップハンデを背負って2着に入った内容を評価したい存在です。勝ち切れないという結果だけで片づけず、重賞で繰り返し力を示している点を重く見たいところです。

マテンロウゲイルは、ダービー5着の能力と2000メートルでの実績を持って古馬に挑みます。復帰戦での気配とハンデがかみ合えば、中心候補との比較をさらに詰めたくなる一頭です。

相手候補では、昨年2着のグランヴィノス、3連勝中のマリアイリダータ、巻き返しを目指すカラマティアノスに注目します。また、登録馬にはピースワンデュックなども名を連ねており、枠順と負担重量を踏まえた全体の比較が最後の判断につながります。

今年の見どころは、実績馬がその力を示すのか、惜敗続きの馬がタイトルへ届くのか、それとも新たな挑戦者が壁を越えるのか。阪神の最後の坂まで、比較したい材料はそろっています。予想の印を打つ手にも少し力が入りますが、まずは実績、次に今回の条件。この順番で考えると、応援したい気持ちにも、選ぶ理由にも芯が通ります。