2026年7月19日に行われた小倉記念は、1番ゼンダンハヤブサが1位入線。17番ジョバンニが2位に入りました。18頭がそろった小倉芝2000mの一戦で、勝利をつかんだのは最内枠のゼンダンハヤブサ。名前どおりのハヤブサぶりを大舞台で披露しました。これは速い。名前の看板に偽りなしです。
ゼンダンハヤブサが小倉記念を制覇
優勝したゼンダンハヤブサは1枠1番から酒井学騎手とのコンビで出走し、負担重量は52.0kgでした。前走は阪神芝1600mで5着。そこで記録した上がり3Fは33秒7で、終盤に脚を使える点を示していました。
今回は芝2000mへの距離延長に加え、コーナーを4回通過する小倉コース。直線だけで全部解決しようとすると、競馬の神様から「話はコーナーで済ませてください」と言われかねない舞台です。内枠を生かして距離のロスを抑え、勝負どころへ運べるかが注目点でした。
レース前の数値でも、ゼンダンハヤブサは平均着順3.8、想定着順4位、スコア7。平均位置3.2という先行力もあり、内で立ち回る形が合う一頭として上位候補に挙げられていました。その可能性を結果へ結びつけ、堂々の主役となりました。
2着ジョバンニも力を発揮
2位には8枠17番のジョバンニが入線しました。J.コレット騎手が騎乗し、負担重量は57.5kg。前走の金鯱賞では中京芝2000mを走って2着となり、タイム差は0秒0でした。
レース前から、上がり芝34秒3、平均着順3.8、想定着順3位、スコア7が評価材料。前を見ながら中団前後で運び、終盤に脚を使えるタイプとして連下候補に挙げられていました。外枠からの出走でしたが、2着を確保して存在感を示しています。
| 着順 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 負担重量 |
|---|---|---|---|---|
| 1位入線 | 1 | ゼンダンハヤブサ | 酒井 学 | 52.0kg |
| 2位入線 | 17 | ジョバンニ | J.コレット | 57.5kg |
事前の中心評価と実際の決着
レース前の中心評価は2番タガノアビーでした。前走の京都芝2000mを1着で終え、上がり3F33秒6を記録。平均着順3.6、想定着順3位、スコア9という数値に加え、中団で脚をためて差し込む形が期待されていました。
対抗には12番ケイズレーヴ。平均着順2.3、想定着順1位、スコア8で、好位から早めに動ける点が評価されていました。そして単穴がゼンダンハヤブサ、連下がジョバンニ。最終的には単穴と連下に置かれた2頭がワンツーとなり、競馬が印の肩書きを軽やかに飛び越えていきました。印は名札、走るのは馬です。ごもっとも。
注目されていた4頭
- タガノアビー:中団で脚を温存し、上がりを生かす形が理想。
- ケイズレーヴ:好位から早めに前を射程へ入れられる点が強み。
- ゼンダンハヤブサ:内枠と先行力を生かす立ち回りが注目点。
- ジョバンニ:中団前後から終盤の脚を使えるタイプ。
小倉芝2000mで光った立ち回り
小倉芝2000mでは、向正面から3角、4角にかけて流れへ乗り、直線を迎える前に勝負の形を作ることが重要です。ゼンダンハヤブサには内でロスを抑えられる条件があり、ジョバンニには中団前後から脚を使える下地がありました。
脚質も枠も異なる2頭が上位へ入りましたが、共通していたのは、それぞれの持ち味を小倉の舞台で発揮したこと。18頭による重賞で最後に先頭へ立ったのはゼンダンハヤブサでした。夏の小倉に刻まれた勝ち馬の名前は、しばらく競馬ファンの会話を駆け回りそうです。
つづいて
函館2歳ステークスは、フェリチタが1位入線。2位にはイモージェンが入りました。経験の浅い2歳馬が函館芝1200mで競う一戦は、数字の比較だけでは片づけにくいもの。競馬は表計算どおりに走ってくれません。そこが面白く、そして予想する側には少々つらいところです。
ここではレース前に注目された先行力、上がり、4コーナーまでの運びを整理しながら、結果と予想のポイントを振り返ります。
フェリチタが1位入線、イモージェンは2位
函館2歳ステークスで先頭入線を果たしたのはフェリチタでした。2位入線は9番イモージェン。レース前の中心候補だったイモージェンは勝利こそ逃したものの、上位を確保しています。
2歳戦は各馬のレース経験が少なく、わずかな実績から状態や適性を見極める必要があります。数字が立派でも、そのまま着順へ直結するとは限りません。まだ開けたばかりの引き出しを見て、家具一式を想像するようなものです。なかなか難しい。
その条件下でイモージェンが2位に入ったことは、事前に評価された末脚や位置取りの内容が、上位争いにつながる材料だったと受け止められます。一方で、先頭入線はフェリチタ。予想上位馬だけを見ていればよいほど単純ではないことも、結果にはっきり表れました。
イモージェンが本命視された理由
イモージェンは好走値0.26、平均着順1.0。キャリアの浅い時期だけに数字の見栄えを割り引く必要はありましたが、芝の上がり33.6は内容面で注目できる材料でした。
平均位置1.8、4コーナー平均3.0というデータからも、前を射程に入れながら運べる形が想定されていました。前半から流れやすい函館芝1200mでは、先行争いだけで体力を使い切らず、好位から最後の脚を引き出せることが重要です。前にも行けて最後も動ける。短距離戦では、かなり忙しい二刀流です。
こうした点から本命に推され、実際の結果は2位入線。勝ち馬には届かなかったものの、中心候補としての評価に応える上位進出となりました。
事前に注目された先行タイプ
イモージェンの相手候補には、13番ロンドンガーズ、11番シグレ、3番セタキトが挙げられていました。共通する評価材料は、前で運べる点です。
| 印 | 馬番・馬名 | 好走値 | 芝の上がり | 平均位置 | 4角平均 |
|---|---|---|---|---|---|
| ◎ | 9番 イモージェン | 0.26 | 33.6 | 1.8 | 3.0 |
| 〇 | 13番 ロンドンガーズ | 0.33 | 33.8 | 0.5 | 1.0 |
| ▲ | 11番 シグレ | 0.45 | 34.6 | 0.5 | 1.0 |
| △ | 3番 セタキト | 0.17 | 33.7 | 0.5 | 1.0 |
ロンドンガーズは平均位置0.5、4コーナー平均1.0に加え、芝の上がり33.8。スコア7もあり、前半から流れに乗る安定感が評価されていました。
続いてシグレも、平均位置0.5、4コーナー平均1.0。芝の上がり34.6は4頭の中で最速ではありませんが、前で運びながら脚を残せる点が注目材料でした。函館の短い直線では、後ろで作戦会議をしている間にゴールが来かねません。前受けできる強みは軽視できないところです。
セタキトは好走値0.17、スコア9。芝の上がり33.7に加え、平均位置0.5、4コーナー平均1.0という組み合わせから、前でスピードを持続できる候補として連下評価を受けていました。
2歳短距離戦で数字をどう見るか
4頭はいずれも魅力的な数値を持っていましたが、平均着順1.0や高いスコアだけで序列を固定するのは危険です。2歳戦では出走経験そのものが少なく、一度の好内容が平均値へ大きく反映されます。
そこで重要になるのが、数字を単独で眺めず、次の要素を組み合わせる見方です。
- スタート後の流れに乗れる先行力
- 4コーナーまでに勝負圏を確保できる位置取り
- 前で運んだあとにも使える上がり
- 速い流れの中で折り合えるかどうか
函館芝1200mは序盤から流れが速くなりやすく、経験の浅い馬には位置取りと折り合いの両方が問われます。前へ行くだけでも、最後の脚だけでも足りない可能性がある舞台です。短い距離ですが、考えることは長距離級。予想する側の頭だけ先に息切れしそうです。
結果から残る予想の教訓
今回の結果は、フェリチタが1位入線、イモージェンが2位入線でした。イモージェンについては、上がりと好位から運べる点を重視した評価が上位入線へつながりました。
同時に、レース前の注目馬だけで結論を閉じないことも大切です。特に2歳戦では、実績が少ないことを弱点として見るだけでなく、まだ数字に十分表れていない可能性があると考える必要があります。
函館2歳ステークスは、完成された実績を比べるレースではなく、走り始めたばかりの馬たちが見せる現在地を読み解く一戦です。フェリチタの1位入線とイモージェンの2位入線を受け、次走ではどのような成長を見せるのか。2歳馬の物語は、まだ最初のページをめくったところです。

