騎手と調教師

騎手×調教師ペアで見る回収率データ


今回は、2017年〜2025年の中央競馬データを使い、「騎手×調教師」の組み合わせに注目して成績を集計しました。

競馬では、馬の能力や展開、人気、枠順ばかりが注目されがちですが、実際にはどの騎手が、どの厩舎の馬に乗った時に結果を出しているのかという視点もかなり重要です。

そこで今回は、2017年から2025年までの出走データを対象に、騎手と調教師のペアごとに、出走数勝率連対率複勝率単勝回収率複勝回収率、さらに年別で何年プラスになっているかを確認しました。

単純に全期間の回収率だけを見ると、たまたま高配当が一度入っただけの組み合わせも混ざります。そのため今回は、全期間の数字だけではなく、年ごとのプラス回数も合わせて見ることで、一撃型なのか、継続して買えるタイプなのかを分けて考えています。

特に注目したいのは、出走数がある程度ありながら、複数年で回収率100%を超えているペアです。

サンプルが少なすぎるペアは派手な数字になりやすいため、今回はブログで扱いやすいように、ある程度の出走数があり、なおかつ年別でも見どころのある組み合わせを中心に取り上げます。

以下の表は、2017年〜2025年のデータから見た、騎手×調教師ペアの中でも特に回収率面で目立った組み合わせです。

まずは、単勝回収率複勝回収率年別プラス回数のバランスから、記事向きに見えるペアを並べます。

単勝型でかなり強く見えるペア


騎手 調教師 出走数 年数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 単勝プラス年 複勝プラス年
松山弘平 橋口慎介 242 9 17.4% 30.6% 36.8% 175.7% 110.2% 7年 4年
横山和生 飯田祐史 54 9 14.8% 22.2% 29.6% 494.8% 128.7% 6年 2年
戸崎圭太 武藤善則 59 9 22.0% 35.6% 40.7% 171.2% 131.7% 6年 6年
川田将雅 清水久詞 96 9 25.0% 37.5% 49.0% 139.5% 120.6% 6年 4年
武豊 大久保龍志 79 9 19.0% 36.7% 48.1% 130.5% 133.8% 5年 6年

複勝型で見えるペア


騎手 調教師 出走数 年数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率 単勝プラス年 複勝プラス年
川田将雅 高野友和 145 9 22.8% 42.1% 55.9% 78.3% 170.6% 3年 8年
C.ルメール 木村哲也 499 9 32.3% 49.3% 60.7% 75.5% 125.1% 0年 7年
藤懸貴志 高野友和 80 9 8.8% 13.8% 23.8% 192.5% 214.8% 3年 7年
藤岡佑介 野中賢二 93 9 12.9% 25.8% 32.3% 85.6% 155.8% 3年 7年
古川吉洋 昆貢 369 9 8.9% 18.4% 26.8% 101.0% 149.9% 3年 6年


騎手×調教師 見え方
松山弘平 × 橋口慎介 出走数242、単勝回収率175.7%、単勝プラス7年。主役候補。
戸崎圭太 × 武藤善則 単勝・複勝どちらもプラス年6年。バランス型。
川田将雅 × 高野友和 単勝ではなく複勝型。複勝プラス8年が強い。
C.ルメール × 木村哲也 単勝は弱いが、複勝は499走で125.1%。安定型。
武豊 × 大久保龍志 単勝回収率130.5%、複勝回収率133.8%、複勝プラス6年

松山弘平 × 橋口慎介 年別成績


出走数 1着 2着 3着 単勝回収率 複勝回収率 単勝収支 複勝収支
2017 7 1 0 0 362.9% 61.4% +1,840 -270
2018 31 2 3 2 49.4% 70.3% -1,570 -920
2019 40 8 3 3 271.8% 99.8% +6,870 -10
2020 42 3 4 3 18.1% 49.8% -3,440 -2,110
2021 13 3 1 0 126.2% 206.2% +340 +1,380
2022 15 2 2 1 101.3% 77.3% +20 -340
2023 30 8 6 1 189.3% 118.3% +2,680 +550
2024 34 8 8 1 312.1% 217.9% +7,210 +4,010
2025 30 7 5 4 245.7% 106.3% +4,370 +190

まとめ


今回の集計で一番見えてきたのは、騎手単体、調教師単体ではなく、 騎手×調教師の組み合わせで見ると、かなり性格の違うペアが出てくる という点です。

単勝で強く出ているペアは、一発の配当だけでなく、年別でも複数回プラスを作っているかを見ることで、数字の中身がかなり見えやすくなります。 その中でも、松山弘平騎手×橋口慎介調教師は、出走数もありながら単勝回収率とプラス年数の両方で目立つ組み合わせでした。

一方で、複勝型では、勝ち切るかどうかよりも、馬券内に入る安定感が重要になります。 川田将雅騎手×高野友和調教師C.ルメール騎手×木村哲也調教師のように、複勝率や複勝回収率で強く出ているペアは、単勝とは別の見方が必要です。

特に、C.ルメール騎手×木村哲也調教師は、サンプル数が多い中で複勝率が高く、派手さよりも安定感で見るタイプです。 こういうペアは、単勝回収率だけを見てしまうと評価を落としやすいですが、複勝や相手候補として見るとかなり見え方が変わります。

今回の表は、単純に「この騎手だから買う」「この厩舎だから買う」という話ではなく、 どの騎手が、どの厩舎の馬に乗った時に数字が動くのか を見るための材料です。

今後は、このペア成績をそのまま買い目にするというより、出馬表を見た時に、気になる馬の騎手と調教師の組み合わせが過去にどういう数字を出しているかを確認することで、最後のひと押しや、人気馬の取捨、穴馬の拾い上げに使える可能性があります。

馬券は馬だけで決まるものではありません。 騎手の乗り方、厩舎の仕上げ、そしてその組み合わせの相性まで見ることで、表面上の人気やオッズだけでは拾えない材料が出てきます。

今回の騎手×調教師ペア集計は、その相性を数字で見るための一つの切り口です。